宮島 - MIYAJIMA -
穏やかな自然と
神秘的な力に抱かれた
心が整う海辺のまち
世界中の人々を魅了してきた海、瀬戸内海。穏やかな自然や気候がもたらす美しい風景はもちろん、神秘的なエネルギーを全身に感じられるのも、このエリアならでは。ただそこに居るだけで心が整うような不思議な時間を味わうことができます。
地域の風土と風景
湖のように波が少ない穏やかな海、海面に浮かぶいくつもの島々、温かな太陽が降り注ぐ温暖な気候……これが、せとうちに広がる風景です。
「広い区域にわたる優美な景色で、これ以上のものは世界の何処にもないであらう。将来この地方は、世界で最も魅力のある場所のひとつとして高い評価をかちえ、沢山の人を引き寄せるであろう。 かくも長い間保たれて来たこの状態が今後も長く続かんことを私は祈る」
19世紀に活躍した地理学者・リヒトホーフェンも、その美しさを旅行記として著し、世界に発表しました。1934年には日本で最初の国立公園としても指定されています。
また、せとうちは、かつて人々が行き交う交通の要衝として栄えたエリア。鉄道が発達する以前は、日本の大動脈として魚や藍、たばこ、砂糖、綿などさまざまな製品が流通していました。
豊かな自然環境と人々の往来の中で育まれた独自の文化や営みが、このエリアにはあります。
繋がれ続けている地域文化
神が息づく”聖地”
せとうちの中でも、宮島周辺は特に神秘的なエリア。宮島は島全体が御神体となっており、長く聖域として敬われてきました。朱色の鳥居が特徴的な厳島神社は地域のシンボル。宮島を厚く崇拝した平安時代の武将・平清盛が海上の安全を祈って社殿を造営しました。また、三女神が鎮座する場所を探し求めて宮島を一周したことにちなんで七浦巡りという神事も誕生。織田信長をはじめとした戦国時代の武将も、武運を祈り七つの神社を回ったとされています。
海とともに生きる
何を食べるか、何をつくるか、何を営むか。せとうちの暮らしに海は切り離せない存在です。食では、せとうちは日本屈指の牡蠣の生産地。牡蠣を養殖する「牡蠣筏(かきいかだ)」が海に浮かんでいる風景は、せとうち沿岸部の風物詩です。また、鳥居のある浜に赴き竹製のひしゃくで海水をすくい門前を清める「潮汲み」は、神と自然に一日の始まりを感謝する島ならではの習俗です。